北京と上海 2010 12 26

書名 経済ニュースが10倍よくわかる日本経済のカラクリ
著者 三橋 貴明  アスコムBOOKS

 三橋氏の功績といえば、
「経済の見方に新しい風を吹き込んだ、
しかも、わかりやすく」ということでしょう。
 さて、今日は、経済の話ではなく、
政治的な小話をこの本から取り上げましょう。
(以下、引用)
北京派と上海派のにらみ合い
 (中国の)大きなネックとしては、人口が多すぎることだ。
13億人を食べさせるには、資源的な限界にぶち当たってしまう。
 もし、中国の人口が2〜3億人だったら、
今頃、日本を軽く抜いているだろう。
 万が一、中国が分裂して、上海、広東省、福健省あたりで独立されると、
まさに、経済力で、あっという間に日本を凌駕してしまう。
(中略)
 権力闘争の一環なのか、以前、北京派が、
長江に三峡ダムという巨大なダムを建設することを決め、
2006年に完成した。
 ポイントは、この三峡ダムが崩壊すると、
下流にある上海や南京は津波のような水流に襲われ、
壊滅的な打撃を受けるということだ。
 上海派が独立などと言い始めれば、
北京派は躊躇なくダムを爆破させるかもしれない。
 一方で、上海派は北朝鮮と親しく、北京派は、そうではない。
権力闘争が決定的な場面を迎えると、
上海派は、北朝鮮に、北京に向けたミサイルを撃たせるに違いない
・・・・・・・などという話が聞かれるほどだ。
それほどまでに、北京と上海は、仲が悪い。
 上海派の不満は、上海が稼いだ税金を、
全部、北京に持って行かれてしまうことだ。
北京は、政治の街であり、産業は、ほとんどない。
上海派は、自分たちこそが北京派のやつらを養っていると考えている。
 しかし、政治的決断は、すべて北京で行われる。
これが、上海の人たちにはとっては、我慢できないのである。
(以上、引用)

世界は広い 2010 12 4
 総じて強気外交を繰り広げている中国も、
なぜか北朝鮮に対しては総じて「弱腰」である。
 日本人から見れば、どうして、
「中国は、北朝鮮に対して、いつも弱腰なのか」と不思議に思うでしょう。
 さて、国際戦略コラム3823号(2010年11月27日)には、
このような記事がありました。
「北朝鮮は、北京にミサイルの一部照準を合わせているので、
中国としても北朝鮮の都合を聞く。
 ミサイル防衛用の迎撃ミサイルを中国は持っていないために、
北朝鮮のミサイルを防げない」
 もし、これが事実ならば、唖然とする話である。
世界は、広い。
しかし、中国を脅して、石油や食料を奪おうと考える国は、
北朝鮮しかない。
 それにしても、こうした戦術は、唖然とするが、
意外にも有効な戦術かもしれません。
 何しろ、中国は、「ミサイル防衛用の迎撃ミサイルを持っていないために、
北朝鮮のミサイルを防げない」というならば、こうした戦術も可能でしょう。
 やがて、長距離ミサイルを開発すれば、
アメリカも、北朝鮮の言いなりになるでしょう。
アメリカには、ミサイル防衛用の迎撃ミサイルはあるでしょうが、
こうしたシステムでは、完全に被弾を防ぐことはできません。
数十人の死傷者でも、アメリカ世論はパニックになるでしょう。
 同じ構造が、欧州にもあります。
イランが長距離ミサイルを開発すれば、
欧州は、イランの支配下となるでしょう。
イランの弾道ミサイルが、たとえば凱旋門に落ちれば、
欧州は、パニックになるでしょう。































































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